電気給湯器(電気温水器)の種類

給湯器は、その名の通り「お湯を供給する機器」になりますが、お湯を作り出すためのエネルギー別に

  • 電気給湯器(電気温水器)
  • 石油給湯器(灯油ボイラー)
  • ガス給湯器

などの種類があります。

今回はその中でも「電気給湯器(電気温水器)」についてご紹介するとともに、その種類についてもご紹介します。

目次

電気給湯器(電気温水器)とは

電気給湯器とは、文字通り「電気を使ってお湯を作って供給する」機器で、「電気温水器」とも呼ばれます。

電気の力で内蔵されたヒーターを稼働し、そのヒーターで水を加熱することによってお湯を作るという仕組みになっています。

ガス給湯器や石油給湯器(灯油ボイラー)と違い、燃料を直接燃やして熱を作っているわけではないので一酸化炭素中毒や二酸化中毒になるリスクが低く、また火を使っているわけでは無いので火災のリスクも少ないという特徴があります。

また、火を使っていないので内部部品の劣化が抑えられることで、ガス給湯器や石油給湯器に比べ長寿命(15年程度)という特徴もあります。

電気料金やガス・灯油の燃料価格次第にはなりますが、ガス給湯器・石油給湯器に比べて電気給湯器はランニングコストが高めです。

電気給湯器の給湯方式

瞬間式

お湯を使う際に、その都度水を加熱してお湯を出すタイプです。

貯湯式のタイプと違いお湯を予め溜めておくタイプではないのでお湯切れの心配はありません。

ただし、瞬時にお湯を作るために大容量ヒーターが搭載されているため、電気設備容量も大きなものが必要で、主に業務用としてオフィスビルや店舗などで使用されています。

貯湯式

その都度お湯を作る瞬間式と違い、予め作っておいたお湯をタンクに溜めておき、そのタンクからお湯を供給するタイプです。

お湯を溜めておくタンクが必要なため、設置には大きなスペースが必要なこと、またお湯を保温するための電力も必要となります。

より大きな給湯能力を得るためにはより大きなタンクが必要となりますが、お湯を溜めておくという性質から、災害時などはタンクからお湯を取り出して使うことができるメリットがあります。

電気給湯器の種類

給湯専用

蛇口やシャワーなどからお湯を出す機能のみのタイプです。

自動で浴槽にお湯をためてくれる「自動湯はり」の機能は無いため、蛇口からお湯を出して浴槽にお湯をためる必要があります。

メーカーやモデルによっては、ある程度お湯を出したらお知らせしてくれる機能を持つものもあります。

ふろ給湯器

給湯専用の給湯器に「自動湯はり」の機能を追加した給湯器です。

メーカーやモデルによって、高温水を供給して浴槽内のお湯を温める「たし湯」の機能を持つものと、浴槽内のお湯を循環させお湯を温める「追い焚き」の機能を持つものがあります。

中には設定湯量に応じて自動的にたし湯をしてくれる「自動たし湯」や、設定温度に応じて自動的に追い焚きしてくれる「自動追い焚き」をしてくれるモデルもあります。

その他、電気を利用した給湯器

エコキュート

エコキュートはエアコンなどで活用されてきた「ヒートポンプ技術」を使ってお湯を作るエコ給湯器です。

電気を使って空気を取り入れ、その空気をコンプレッサーで圧縮することで得られる熱を熱交換器で水に伝えることでお湯を作ります。

空気を取り入れることや動作事態するのに電気はつかうものの、電気給湯器のようにヒーターでお湯を作るわけではないので、電気給湯器に比べて少ない電力でお湯を作ることができます。

貯水タンク以外にもヒートポンプユニットを設置する必要があるため、電気給湯器以上の設置スペースが必要なことや、夜間の運転音での騒音トラブル、本体価格が高いため初期費用がかかるといったデメリットも存在します。

ハイブリッド給湯器

ハイブリッド給湯器は、電気とガス両方のエネルギーでお湯を作ることができる給湯器です。

基本的にはヒートポンプユニットでお湯を作り、タンク内のお湯がなくなった際はエコジョーズ(エコ型ガス給湯器)を使って素早くお湯を作るという、電気とガスのいいとこ取りをした給湯器になります。

電気とガスという2つのエネルギーでお湯を作ることができるため、災害時などどちらかのエネルギー供給が途絶えていたとしても、ガスが途絶えている時は電気でお湯を作り、電気が途絶えている場合はポータブル電源などを使って給湯器が動く電力を確保できればガスでお湯を作ることができます。

使用用途を考えて給湯器を選ぼう

今回は「電気」を利用した給湯器をご紹介しました。

一言で「電気給湯器」といっても様々なタイプがありますので、どういった機能があるのかを把握した上で、利用したい機能などを参考にしながら選ぶようにしましょう。

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