省エネガス給湯器「エコジョーズ」のメリットとデメリットについて

目次

エコジョーズとは

エコジョーズとは、従来型のガス給湯器と比較して燃焼効率を高めた省エネタイプのガス給湯器です。

従来型のガス給湯器で捨てていた排気熱を再利用して熱を作り出すことによって、従来型のガス給湯器よりも少ないガスでお湯を作り出すことができ、従来型のガス給湯器に比べて約15%の熱効率が向上しています。

熱効率の向上によってガス使用量が減るので毎月のガス料金が安くなる点や、CO2排出量が減るので環境に対して優しい点が従来型に比べてのメリットになります。

エコジョーズのデメリット

従来型のガス給湯器に比べて熱効率が向上していることからお財布にも環境にも優しいエコジョーズですが、メリットだけではなくデメリットも存在しています。

本体価格が高い

エコジョーズは従来型のガス給湯器よりも複雑な構造をしているため、従来型のガス給湯器よりも本体価格が高いという点がデメリットとして挙げられます。

使用状況によっては毎月のガス料金が安くなっても、使用状況によっては本体代が高くなった分を回収できずに損してしまうというケースも考えられます。

排水工事が必要

エコジョーズは仕組み上「ドレン排水」の排出が必要となり、そのドレン排水を適切に処理するための配管工事が必要となります。

ドレン排水の処理の仕方は様々な方法があり、

  • 側溝まで配管を接続して排水
  • 雨どいに配管を接続して排水
  • 雨水桝に配管を接続して排水
  • 汚水桝に配管を接続して排水

といった方法があります。

処理の方法によっても変わりますが、配管工事が必要になるため取付に関する施工費用が高くなるため、従来型に比べて初期費用がかさんでしまう点がデメリットです。

法的にはそのまま垂れ流しても問題はありませんが、サビやカビの原因となるため、排水工事を行ったほうが安心・安全に長くエコジョーズを使うために排水工事は行ったほうがいいでしょう。

中和器

エコジョーズは仕組み上ドレン排水が必要なことは上述しましたが、そのドレン排水はもともとpH3程度の酸性状態で、そのまま流してしまうと人体や環境に害を及ぼしてしまいます。

そこでエコジョーズ内には「中和器」が組み込まれており、その中和器で酸性のドレン排水を中性化させて安全に排出しているのですが、中和器は消耗品のため定期的な交換が必要となります。

中和器の交換費用をランニングコストと考えた場合、使用状況によっては従来型に比べてもあまり節約できないケースも考えられます。

エコジョーズは結局得なの?損なの?

設置に関するコストが高いことや中和器の交換費用がかかることを考えたとしても、エコジョーズは熱効率の向上によってガス使用量を抑えられることから、無駄遣いでもしない限り毎月のガス料金は必然的に安くなります。

しかし、このガス料金の節約効果はガスの使用量が少ない場合は実感しづらく、実際に節約できた金額よりも場合によっては初期費用の方が高くなる可能性もゼロではありませんので、

  • 家族の人数が少ない
  • お湯を使い機会が少ない
  • 家を空ける頻度が高い

というような場合には初期費用の方が高くなる可能性が高く、エコジョーズはあまりおすすめできません。

より多くのガスを使用している場合でこそエコジョーズの節約効果を実感できますので、

  • 家族の人数が多い
  • お湯を使う量が多い
  • 床暖房や浴室乾燥機を利用している

といったケースのご家庭ではエコジョーズをオススメできます。

都市ガスよりも高いLPガス(プロパンガス)を利用している場合にも節約効果が高いなどのメリットもありますので、ご家庭での使用状況を考えて従来型かエコジョーズかを検討するのがいいでしょう。

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