時期に注意!給湯器の修理・交換に関する注意点
給湯器の寿命は一般的に8〜10年と言われていますので、生活している中で一度や二度は給湯器の故障を経験したことがある方もいるのではないでしょうか。
中にはお湯が出でなくなった時期が真冬で「なんでこんな時に限って…」と思われた経験がある方もいらっしゃるかと思いますが、給湯器は冬の故障が多い製品なので、実は多くの方が冬場にお湯が出なくて困るという経験をしています。
そこで今回は、給湯器が冬に故障する理由と、故障に対する修理・交換の時期に関しての注意点をご紹介します。
目次
給湯器は冬に壊れやすい
給湯器が冬に不具合や故障が発生するのは、時期的に「給湯器への負担が増える」ことが挙げられます。
夏場に比べ冬場は水温が低いため、その水を暖めるために冬場にこそ給湯器は活躍しますが、その分給湯器の使用頻度が高くなり、必然的に給湯器自体に負担がかかります。
そうした負担が経年劣化によって傷んでいる部品にかかることで故障してしまうので、冬場に給湯器の故障が多くなります。
また単に使用頻度が高くなるからという理由以外にも、給湯器に負担をかける原因として「水温と設定温度」の関係が挙げられます。
冬場は低い水温を高い温度まで上げる必要があるため、水温が高く設定温度も低い夏場より、水温が低く設定温度が高い冬場の方が、より給湯器に負担をかけてしまうのです。
冬場に給湯器の使用頻度が上がること、また冬場は夏場よりも給湯器の能力を酷使すること、この2つの理由から給湯器は冬場に壊れることが多いという結果に繋がっています。
どこのご家庭でも故障が多くなる時期なので、修理や交換で業者を呼ぼうとしても、業者のスケジュールが埋まっており、冬以外の時期に比べ修理や交換まで待たされるケースが多いです。
場合によっては数日から数週間もの間、給湯器が使えない状態で過ごさなければならないケースもあります。
修理・交換で待たされないためには
冬場に給湯器に負荷がかかりやすく、故障し易い時期であることを紹介しましたが、いざというときに使えない、修理・交換しようとしても待たされる、という事態を回避するためには冬に入る前に点検や交換を済ませておく必要があります。
しかし、給湯器の交換はもちろん、メーカー点検も有料ですので、金銭面を考えると無闇矢鱈に行うことはできませんので、タイミングを図って行う必要があります。
点検や修理を行うタイミングとして2つのタイミングを紹介しますので、是非参考にしてみてください。
使用開始から8年以上経過している場合
給湯器には「設計標準使用期間」と呼ばれる「製造日から安全上支障なく使用できる期間」が設定されています。
ガス給湯器はこの設計標準使用期間が10年と設定されているのですが、あくまでもこの設計標準使用期間はメーカーの想定する「標準的な使用」から算出された期間であり「設計標準使用期間内は壊れない、絶対に使用できる」というものではありません。
また設計標準使用期間が10年とはいえ、実際にはメーカーの想定する「標準的な使用」は取扱説明書に記載されたメンテナンスも含まれるため、取扱説明書通りのメンテナンスをしていない場合は、その分寿命は短くなります。
一般的には給湯器を使い始めてから8〜10年程度が寿命と言われており、実際にそれを裏付けるデータもありますので、使用開始から8年経過した頃からは点検や交換を視野に入れておき、冬に入る前に検討することをオススメします。
故障や寿命のサインが現れている場合
年数以外で給湯器の点検や交換を検討するタイミングとして考えられるのが、給湯器に「故障や寿命のサイン」が表れている場合です。
壊れる前兆としてサインが表れている場合はもちろん、すでに一部に故障が発生していてサインが表れている場合もありますので、そうしたサインを見逃さないようにしましょう。
給湯器に次のような症状が出ていたら、壊れる前兆やすでに故障している箇所があるサインになりますので、該当するものがあれば冬に入る前に点検や交換することをオススメします。
- 異音
- 異臭
- 水漏れ
- 排気口付近のすず汚れ
- 本体のサビ
- お湯の温度が安定しない
- 追い焚きができない
- エラーが頻発する
給湯器以外の製品もそうですが、特にサインがなく故障する場合もありますので、その点はご注意ください。
まとめ
給湯器の故障は冬に集中しており、その原因は冬が一番給湯器に負担をかける時期であることと同時に、その負担が経年劣化によって傷んでいた部品にかかるからです。
壊れたら修理や交換をすれば問題は無いのですが、故障が頻発する時期だからこそ修理業者や交換業者がすぐに修理・交換をできず、お湯を使えるまで数週間待たされる場合もあります。
給湯器の性質上、冬場に故障しやすいのはどうしようもないことなので、冬場にお湯が使えない状況を回避するためには、秋までには点検や交換を済ませておく必要があります。
点検する場合、点検によって修理が必要だった場合、交換する場合いずれも費用がかかることから、安易に行うことは金銭的負担が大きくなるため現実的ではありませんが、点検や交換を行うタイミングとして「年数」や「故障や寿命のサイン」で判断することで適切にタイミングで給湯器の点検・交換を行うことができます。
ご紹介した点検・交換のタイミングを参考にしていただき、冬にお湯が使えない状況を作らないよう心がけましょう。